煌く最北

takino132006-07-04

刺すような朝日で目が覚める。
昨日セイコマで買っておいたパンで腹ごしらえをした後、
部屋の外に出てみる。
多くのライダーはもう出発したしており、
残ったライダーも荷造りをしていた。
オレは今日もここに滞在するので実にのんびりとしたものだ。
暇だったのでバイクを洗う事にする。
洗車機やコンプレッサーまで揃っているので
自宅で洗うよりも効率がいい。
惚れ惚れするほどに磨き上げた後、野寒布岬を目指して走る。
よく根室納沙布岬と混同されるが、稚内のは野寒布岬だ。
まぁ向こうは日本最東端で有名なのに対し、
こちらは最北端では無いから地味な印象だが。
それに意外と街中にあるんだよな野寒布。
そんな地味な印象のせいだか何だかわからないが、
いつの間にか通り過ぎてしまっていた。
面倒なのでこのまま豊富へ向かうとする。
目的は豊富温泉だ。
ちょっと隣の大きい町に行くのに数十キロって凄いなと
感じつつ、豊富温泉町営ふれあいセンターへ到着。
豊富温泉と普通の温泉の一番の違いは、
湯に石油の成分が含まれているという事だろう。
確か原油の採掘中に発見された温泉とか聞いた事が
あるような気がする。
料金を払って中に入ると、「湯治用」と「一般用」に分かれていた。
湯治用は油多めらしい。ラーメンかよ。
オレはあっさりとした鶏がら醤油ラーメンが好きなので
一般用に入る。
十五秒で全裸になって中に入るといきなりコケそうになってしまった。
油成分が床にくっついてヌルヌルしている。
身体を洗った後、そろそろと湯船に歩いていく。
・・・なんか湯が茶色っぽい。それに本当に油浮いてる。
何より、目がしみるほど臭いがキツイ。
皮膚の病に効能があるらしいが、確かにこれは効きそうだ。
普段は烏の行水なオレだが、効能と料金が勿体無いので長々と入る。
約一時間後、やっと温泉から出てバイクに跨ったとき、
バイクとオレが同じ臭いになっているのが笑えたのだった。