セレブな楽しみ

コンビニでジュースを買い、
そのまま車で西蔵王エコーラインの入り口付近にある駐車場に行くんだ。
車を止めて、シートを一番後ろまで引くと、
誰にも邪魔されない読書ルームの完成ってわけさ。
左に目をやると、圧倒的なボリュームで迫り出してくる山々。
右に目をやると、葉の無い木々を透かして東山形の町並みが見える。
そして本を読んでいると、
峠から降りてくるor登っていくエンジン音が響いてくる。
そのエンジン音で車の当てっこをするんだ。
「これは軽トラ」「これは白い2ℓセダン」「あぁこりゃダンプだ」

しかしこれが案外難しい。
響いてくる音だけじゃ、登っているのか下っているのか分からないし、
下ってくる車はエンジンに負担が掛かっていないので、
余裕ある音だから普通車だな、と思って顔を上げると軽自動車だったりする。
いや、いいんだ。当てることが目的ではないのだ。