安中さんの話

こたつに入りながらPSPロックマンで遊んでいると、いきなり窓を開けて安中が入ってきた。
「やぁやぁ、相変わらず顔色悪いね。ちゃんとご飯食べてるか?」
どうしてもオイルマンでクリアするのは不可能だと認めたくない俺は
特に気にせずゲームを続ける。
安中は人様の顔を跨いでオレの左脇に座り、こたつに入って勝手にTVをつけた。
「青いPSP買っちゃうところが君らしいよね。その後すぐに新型出て涙目ですか?wwww」
「いいんだよこの色が欲しかったんだからさ。それに新しけりゃいいってもんじゃない。
ニンテンドーDSiとかそんなに欲しくないっしょ?」
「因みに私のPSPは黒い奴だ。ブロンズカラーが出たときはどうしようか迷った。
DS?三種類全部持ってるよ。あげようか最初の奴?ポケモン対戦しよう」
俺は後ろの棚からニンテンドーDSライトを取り出してカセットをはめた。
ポケモンもDSも持ってるからいらんです。果たして俺自慢のベトベトンに勝てるかな?」
「携帯ゲーム機の最高峰はアドバンスSPだと私は信じて疑わない!
どうせあんたはどくどく×まもるかなんかで相手が倒れるの待つんだろう」
「相手がメタグロス出してきたときはどうしようかと本気で困りました…」
「毒ポケモンって全てにおいて恵まれないよね。毒/ドラゴンで特性がふゆうならあるいは」
「炎にもじめんにも耐えられますってか。確かに毒/虫とかどうしようも無い…」
「赤緑のとき、私は頑張ってコクーンをスピアーにしたんだけどさ、
おつきみ山あたりまでは本気で強いんだよね。ただ、そこから先は技も無いし
タイプも恵まれないからボックス常連になる。ついでに言うと、そこまでスピアーに頼っちゃうと
他のポケモンが育たなくなって辛くなる。虫取りの少年が最初の方に多い理由がわかるわ」
「最初の方に多いんじゃなくて、最後の方じゃ生き残れないんだよなぁ… って勝手に冷蔵庫開けるな」
安中は結局何も取らずにこたつに戻って来た。
一体何しに来たんだ全く。