北海道への第一歩

朝食を済まし、映画館で「シャーク・テイル」を見た後に
ごろごろしていると、苫小牧下船準備の放送が入った。
車やバイクで乗船した人は車両甲板に下りて下船の準備をする。
荷物をバイクにくくり付け、周りのライダーと喋ったりしていると
車両積み込み口のゲートが開き始めた。
係員の人達が手際よく固定器具を外していく。
我がグラストラッカーもようやく自由となる。
積み込み口からトラクターが頻繁に出入りし、
手際よく荷台を外に出していく。
バイクの前に置いてあった荷台が積み出されたところで、
外に出る許可が出た。
チョークを引いてエンジンを掛ける。
暖気をしている余裕も無いので、ゆっくりと走りながらゲートを出た。
記念すべき北海道への第一歩である。
フェリーターミナルの前で一旦バイクを降り、エンジンをもう少し暖める。
ついでに地図で経路の確認もする。
エンジンも十分暖まって来た様なので走り出す、
港の前の道路がでかくて長い、すでに北海道らしい光景だ。
数分走っていると、昨日の自転車のおっちゃんが走っている。
抜かしざまにサムアップする。
おっちゃんも気付いたらしく、挨拶を返してくれた。
恐らく二度と会うことは出来ないと思うが、
だからこそ一時の出会いが思い出に残る。
これからの旅、どれだけの出会いが待ち受けているのだろう。