淡い丘

雨と泥にまみれた雨具をなんとか収納し、
美瑛名所のケンとメリーの木へ向かう。
紋別を早く出発してきた為、今日明日と泊まる宿がまだ空いてないのだ。
ケンメリの木とその周辺の景色はよくガイドブックに掲載されるだけあって
美しくあったのだが、如何せん人が多すぎる。
しかも半分以上がアジア人で、よくわからない言語で騒ぎ立てている。
人が多いところは苦手なため、早々に退散。
やっぱりオホーツク沿岸や最果てこそ俺には似合う。
宿に行くにはまだ早いので、その辺の丘を走り回る。
やはり美瑛だけあってペンションがかなり多い。
途中、ペンション前でバトミントンで遊んでいる
外国の女の子たち(さっきの特定アジア人とは違うアジア人)
から手を振られる。
ちょっと驚いたが手を振り返すと、女の子達は更に大きく手を振ってくれた。
憂鬱だった気分が少しは晴れた気がした。