お別れは紫色

takino132006-07-08

陰鬱な美瑛の空の下を抜け出すと周囲に光が戻ってきた。
北海道最終日、今日は良いコンディションで走れそうだ。
このままひたすら南下し、苫小牧まで行ってしまうとなると
フェリーの出港まで時間を持て余す事になってしまう。
だから今日は幾つか寄り道をして行こうと思っている。
その一つが富良野だ。
あまりに観光地化していて人が沢山居すぎるところは苦手ではあるが、
せっかく通るのだから見て行かねば損だ。
そこで立ち寄ったのがファーム富田、
富良野に来る観光客の大半が見ていくところだ。
ラベンダーの季節にはやや早かったような気もしたが、
畑一面が紫色に染まっているのはとても綺麗である。
ラベンダー畑は今まで写真やTVでしか見た事が無かったので
良いものを見たと思う。

ラベンダーアイスとラベンダーラムネで喉の渇きを潤し、
富良野に別れを告げる。
それにしても天気一つで印象がこうも変わってしまうものなのか。
今日来た富良野はとても天気が良く、そのせいか綺麗で明るい街という
印象を受けたが、昨日一昨日とも天気が悪かったため、その二日間滞在した
美瑛の印象が陰気くさくて寂しいイメージになってしまっている。
実際には美瑛が陰気臭いなんて事はあるはずが無い。
これは旅のあり方考え方をもっと考えなければいけないな。
たった数日観光に行った所、その間天気が悪かったせいでイメージを
悪くされたらたまったものではない。
ましてそれを「○○はあんまりいい所じゃなかったよ」なんて
他人に吹聴しまくり、それが人づてに伝わっていったら
悪影響が出るのも甚だしい。
同じ街に長期間滞在し、晴れの日も雨の日も嬉しい時も悲しい時も
数多くの事をその街と共に経験して、
初めてその良さ悪さに気付けるのではないだろうか。
…とはいいつつ、そんな長い日数を休み取るのは不可能に近いが。