あれあれ?

この小説… 初めて読むはずなのに初めてじゃない気がする。
先の話を、結末を何故か知っている。
あの人、次はきっとこう言う。 ほら言った。
最近、こういう既視感を感じることが多いんだよねぇ。
これは予定された運命なのかね?
それとも、何万回と同じ事を繰り返している人生に気付く事が出来ていないのかね?


ただ確実に言える事は、それらに囚われたとき、
ほんの少し不愉快な感覚に襲われることだ。
惰眠を貪りすぎた遅い朝
家に誰もいない秋の午後
鏡に映る疲れた顔の自分


知っていたとするならば、人より優れた筈なのに。
知っていたというその事で、取り残された気になるのは何故?