最近全然スキーしていない。

東北人は、良い雪山が周りに沢山あるからと、
スキーやスノーボードに頻繁に行くわけでは無いのだ。
どちらかと言えば、こんな糞寒いのにわざわざ寒い所に行けるか、と考えるから。
とはいえ、子供の頃は毎週のように蔵王のスキー場に連れて行かれていた。
冬の体育の授業はスキーだったし、年に一、二回は本格的なスキー教室もあった。
あの重いスキー板を担いで学校に行くのは、かなり苦痛ではあるが。
山形市内の小学生から希望者を募って開かれたスキー強化合宿にも参加した。
そう思うと、子供の頃はスキー三昧だったな。
現在みたいに、インターネットなどと言う暇つぶしアイテムは存在しなかったし、
ファミコンも週一で30分と決められていたから他に楽しみが無かったのだ。
(そのせいでいつまで経ってもマリオ3がクリア出来なかった)
最初の頃は親に引っ付いて恐々滑っていたものの、
だんだん慣れてくると一人で滑るようになっていく。
何時間後にここに集合と決め、一人でリフトを乗り継いで上に行き、
一気に滑り降りてくるのは何よりの快感になった。
オレはシュテムターンやパラレルターン等の
ターンに重点を置く滑り方は好まない。
男は黙って直滑降。
人間だけの力で味わえる極限のスピードと、
転んだら大怪我するかもという緊張感が脳内を心地よく麻痺させ、
全身で感じる空気の壁の音と、アイスバーンを削る不愉快な板の音が
遥か後方に置き去りにされて行く。
今思えば、車やバイクじゃあれ以上の興奮は味わえない気がするな。
久しぶりに行ってみたいが、友人達は皆インドア派なため誘えない。
それに、最近ではスノーボーダーが増えに増え、
スキーヤーが減っていると言うではないか。
スノーボードと同じ場所で滑るのは非常に危険である。
ボードはゲレンデをターンしながら降りてくる物であり、
高速で滑り降りてくるスキーヤーの極端に小さくなった視界では、
横から出てくるスノーボードの動きが見えない。
これでは衝突事故が起こってしまうではないか。
そういえば、スキー場に行くと必ず救急車を見たな。