列車に対しての思惑

「17号車にて体調の悪くなったお客様がおり、救護のため発車時刻が遅れております」
「お客様の中にお医者様か看護士様がいらっしゃいましたら乗務員までお願い致します」
「この列車は定刻より12分遅れで東京駅で到着いたします」
ってなわけで10分以上遅れたわけよ。
東海道新幹線との乗り継ぎをタイトに組んだ俺は大焦り。

こういう場面に遭遇するのは何度かあり、
いつも同じように遅れる。
思うんだが、とりあえず病人降ろして定刻発車して欲しい。
後は駅で救急車でも呼んだほうがいいだろ。

鉄道は飛行機ほど速くなく、バスほど安くなく、船ほど快適でなく、自家用車ほど自由ではない。
では、どうして鉄道を利用するのか?
鉄道が他の交通機関に比べて最も優れている事、
それは『定時制』に他ならないのではないか?
定められた時間に発車し、定められた場所に定められた時間に到着する。
時刻表に書いてある通りに運行される安心感、それが鉄道の利点だ。
ちょっとしたトラブルで定時性が失われたとき、鉄道はその価値を失うのだ!

人が倒れたら降ろして走れ!
人を轢いてもそのまま走れ!
列車を止めてなんだかんだしても何も解決しないではないか。
鉄道は、確実な時間に確実に目的地に着く事、ただこれだけを守ればいい。
ダイヤを乱す事は万死に値する大罪なのだ。