BLACK&WHITE乳牛

どこまでも真っ直ぐな道に、突き抜けるような青い空。
眼を脇に向けてみると、沢山の牧草ロールが転がっており、
何処からとも無く牛の鳴き声が聞こえる。
見渡す限り、自分以外の人間も車も存在しない。
こんな光景を体験した事がこれまであっただろうか?
あまりにも心が踊ったので、思わず叫んでしまった。
これまで出した事も無いような大きな声で。


柵の向こうで、牛が面倒くさそうに尻尾で虫を追い払っているのが見えた。
その声で振り返る者は無く、大声を咎める者もいない。
オレは自由だ。