灰色の空

takino132006-07-06

昨日までの晴天続きが嘘であったかのような
陰鬱な空の色である。
今日は美瑛まで走らなくてはならない訳だが、
間違いなく途中で雨が降るだろう。
少しでも早く出発し、少しでも長く距離を稼ぎ、
雨に濡れるのを少しでも減らさなくてはならない。
国道273号線沿いには民家も少なく、車もあまり走って居ない。
普段だったら快適な高速ワインディングロードだ、と喜ぶところだが、
そうならないのは死にそうな空から来る憂鬱さか、
明後日には帰りの船に乗らなくてはならないという悲しさからなのか。
熊でも出そうな山々の間を走りぬけ、
道内最長の「浮島トンネル」に飛び込む。
このトンネルはなかなか出口が見えてこない、とは聞いた事があったが、
本当に出口が見えてこない。
どうもトンネル内でカーブしているらしい。
それに加えて照明の少なさ、周りに車無し、というのが
さらに不気味さを増す。
そして何時しか、自らが闇と同化してしまったかの様な感覚に囚われるのだ。