冷たい海

やけに車の流れが早い日高国道で一路南下する。
先ほどまで良かった天気だが、苫小牧が近づくに連れて
雲が多くなっていき、今すぐに降り出してもおかしくない。
北の大地が別れを惜しんでいるのだろうか。
日高の山の中を走りぬけ、ついに海が見える。
希望を胸に太平洋を渡り、眩い最北の夕日が日本海に落ちゆくのを眺め、
オホーツク海を友に長い長い道を走りぬけたこの旅。
そして今、また太平洋に帰ってきた。
この旅の終わりが目前にせまって来たらしい。