灰色の線と黒い蝶々

朝食として用意してあった巨大なパンを食いながら
「おはスタ」を見る。
なにこれ初めて見た、おもしれー。
北海道のTVは面白くてずっと見ていたいが、
今日は一気に稚内まで走らねばならないので自粛する。
チェックアウトを終えて駐車場へ、バイクを一目が付くところに
置いておくのは気が気で無かったが、どうやら無事なようだ。
カギも三つ掛けておいたし、そんなに人気がある車種でもないしな。
昨日よりは手際よく荷物を括り付け、大通りへ走り出る。
北海道第二の都市だけあって、街並みがでかい
大分走ってやっと家がまばらになってきたが、車通りは多い。
しかし信号がほとんど無いので、交通の流れは至ってスムースだ。
*p1
気分よく走っていると、何処からとも無く、真っ黒な蝶々が寄ってきた。
山形じゃ見ない種類だな…と思いつつ、蝶々をミラーで見送る。
ところが十分ほど経つと、また黒い蝶々が現われる。
道路に花なんか有るわけは無いというのに。
それとも、黒いバイクに乗っている黒いジャケットを着た
黒ヘルメットの男を、同じ仲間だとでも思ったのだろうか？
でもオレは君達と一緒に飛ぶ事は出来ないぜ、なぜなら羽が無いから。